燃え尽き症候群とは?
燃え尽き症候群とは 精神心理学者のハーバート・フロイデンバーガーによって提唱された言葉で、世界保健機関(WHOのサイトでは「職業現象」として表記されいます。
燃え尽き症候群は、「うまく対処できない慢性的な職場のストレスに起因する」と概念化さおり、以下の3つの側面で特徴づけられるとされています。
1.エネルギーの枯渇や疲労感。
2.仕事に対する精神的距離の増大、または仕事に対する否定的・皮肉的な感情、および
3.プロフェッショナルとしてのエフィカシー(効果や有効性)の低下。
燃え尽き症候群の兆候
身体・精神的に表れる特徴
- 食欲の減退または増加
- 不眠または常に眠いなどの睡眠の変化
- 体調を崩しやすい
- 事故が増える(物や人にぶつることが増えたなど)
- 頭痛や原因不明の痛みがある
- 精神的/感情的
- イライラしがち
- 無気力感、無感覚感
- 集中力の低下
- 記憶力の低下
- 気分の落ち込み
- 怒りの沸点がさがる(怒りっぽくなる)
- 楽しいことやリラックスすることが億劫になる
- 常に仕事のことを考える
- 休み明けなど仕事に戻るのが嫌になる
- 転職や会社を辞めることを常に考えている
- 「この仕事は嫌だ」「辞めようと思っている」「早くここから抜け出したい」というような発言が増えてきた
行動に表れる特徴
- 頻繁に仕事のことを他人に話してしまう
- タスクを先延ばしにする
- 無意識に他の仕事を探し始めている
- 仕事のスピードが急激に遅くなる。
- 仕事休みがちになる
燃え尽き症候群の原因は?
燃え尽き症候群の原因は?
燃え尽き症候群の原因は、仕事量の多さや職場の人間関係の問題だと思われている方が多いですが、根本的な原因が職場のカルチャー・体質に起因することもあります。
- 柔軟性がない
- 個人主義すぎる協力的な環境でない
- 創造性ない
- マイクロマネージメント(マネージャーが、細かくタスクが管理されていて逐一報告をもとめてくる)など
燃え尽きてしまったときの対処法
休みを取る
このブログにたどり着いたあなたはまじめで頑張りすぎるところがあるかもしれません。そんな人は、「休みを取れない理由」を探してしまいがちです。 「休みを取れない理由」 は探せばたくさんあります。
有給休暇が足りなかったり、他の人に仕迷惑がかかることを怖れたり、繁忙期であることを気にして、休めないのです。有休休暇をはじめとした「休暇」はとられることを前提として設置されてるのですから、気にすることはありません。
今無理をしてしまうことで、後で病気休暇や無給休暇を取らなければならなくなる可能性があること認識しましょう。
有休消化率が低く周りが休んでないのでやすみづらい
消化期間が近づいて来ると人事部が率先して休みを取るように促してくれるような優良企業では会社もあります。そうでない場合は自分でとりましょう。有給休暇を取る権利があるのですから。何らかの言いがかりをつけ、なかなかとらせてくれない環境であれば、より良い環境への転職を考えるのもひとつです。
責任感が強すぎて休みを取りづらい
自分が休みの間誰かがその分カバーしなくてはいけなかったとしても、問題はありません。持ちつ持たれつです。休みをとる権利はだれにでもあります。
断ることが苦手
あなたはこれ以上できないという仕事には、「ノー」と言えるタイプでしょうか?誰かにお願いしたり、助けを求めたりできていますか?もし答えがノーなら、もっと自分の考えを人に伝えてみてください。
「休み」や、「助け」など、自分に必要なものを理解して伝えることは大事です。上司には、これらのことが自分の生産性向上につながることを伝えましょう。
休暇の取得が許可されない場合
もしあなたが、すでに上司や人事部などに休暇を申請しているにもかかわらず、それが聞き入れられない場合は、以下のようなアクションを実行することをおすすめします。
申請を含めたすべてのやり取りはEメールで
申請を含めたすべてのやり取りはEメールで行いましょう。そうすれば、何を言われたかの記録が残り、必要に応じてそのメールを転送したり、将来的に出したりすることができます。
自分の味方になってくれそうな人を確保しておく
人事部、労働組合、弁護士など将来自分のことを守ってくれそうな人や組織とコミュニケーションをはじめてみてください。人事部については、同じ様に組織に雇われている身なのでなかなか動いてくれないこともあるかもしれません。私は人事に現場の状況改善のためのレポートを行った結果、一時的にさらなるストレスフルな結果を招いてしまったという苦い経験があります。もちろん、頼れる人事部なら大いに頼ることをおすすめします。
別の仕事を探す
環境が変わらなそうであれば、自分の身を置く環境に身をおく方が手っ取り早いかもしれません。要は転職ですね。
休暇を取得できたら
休暇中は仕事をしない
仕事をしていない時、あなたは本当に仕事をしていますか?それとも、まだ仕事のことを考えたり、メールを送ったり、ToDoリストを作ったり、友人や家族に仕事のことを話したりしていませんか?
自分のためにも、仕事から離れて本当の意味での「休み」をとりましょう。
それが1週間の休みであっても、午後6時にパソコンの電源を切ることであってもです。実際にリラックスした状態で休みを取ることができれば、休みから戻ってきたときにはより生産的で、新しいインスピレーションを得るこができるはずです。
休息は基本的に人間にとって必要なものです。自分は休息すべきで、当然の権利で、必要なものであることを自覚しましょう。「働かない」日は働かないでいることを徹底してください。もう一度くりかえしますが、人間には休憩が必要です。
もっと自己中心的になる
これにつきます。もっと自己中心的になりましょう。
燃え尽き症候群になってしまう人は、まじめで周りを気にしてしまう人が多いかと思います。
あなたが思ってるほど誰もあなたのことを気にしてはいません。
経営者は、会社や機関の利益を一番に考えています。彼らが悪人だからではなく、それが彼らの仕事だからです。同僚たちもほぼほぼ自分のことを考えています。もしそうでなければ、あなたと同じかそれ以上に疲れていることでしょう。
どうすれば、もっと自分中心になれるのでしょうか。まじめで周りを気にしてしまう人にとってはなかなか難しいことです。
例えば、休暇の申請や、仕事の負担をへらすために誰かの助けが必要な時など、何かを「お願い」、「依頼」することになると思います。この「お願い」や「依頼」がポジティブなことであると、まず認識しましょう。
例えば以下のような発想を心がけてみてください。
- 自分の要求が満たされているとき、自分自身がベストな状態になることができる。
- 自分がベストな状態にあるとき、他人にもいい影響をあたえることがでる。
まとめ
まずは燃え尽き症候群の身体的、精神的、感情的、言語的、行動的な兆候を知って起き自分の現状を見極めましょう。
燃え尽きてしまったら …… 。
- 休暇をとりましょう
- 休みの間は、仕事をしないようにしてください。
- もっと自分の気持ちを伝えてみましょう。
- もっと自己中心的になってみましょう。
最後に
もしあなたがすでに燃え尽き症候群に陥っているのなら、不安に駆られ、気がつけば下向きのスパイラルに陥っているかもしれません。
メンタルの不調は必ず体の不調になって表れてきます。身心の不調をかかえてまで行う価値のある仕事などありません。たとえどんな高給であったとしても健康を上回る価値の仕事は存在しないはずです。
自分が燃え尽き症候群かもしれないと感じたら現状を変えるべき時です。